やっぱりいろんな人が住んでるアメリカ!僕が見た日本では考えられない普通じゃない人たち!(9)

トレスが僕をエルパソ空港に迎えにきてくれた時のエピソード。

 

ロサンゼルスからエルパソ空港に着いた僕を、はるばる、わざわざ迎えにきてくれたトレス。再会を心から喜んでくれた。

 

再会といっても、この時が2度目の顔合わせ。

 

ちなみにこの時、僕は裁判前で、準備で精神的にヘトヘトだった。ちなみにトレスらは、そんな僕の状況を知る訳もない。ただの好意だけで僕を誘ってくれた。

 

ホテルマンのように僕の荷物を取り、車に乗せてくれた。

 

トレスの家に向かうこと、約1時間半。道中、トレスがそれぞれの土地の説明をしてくれる。

 

ここは、トウモロコシの産地だとか、ここに昔は山賊が住んでいて皆んな困っていたとか。

 

そして当時(2008年)の僕は根っからの喫煙者!(今は根っからの嫌煙者!)

 

飛行機の搭乗の待ち時間を考えると、5時間以上はタバコを吸っていなかった。ちょっともじもじしつつトレスの話を聞く。

 

トレスの家に着き、車を降りると、僕の第一声目は「トレス、ちょっとタバコ吸っていい?」だった。

 

トレスは「しげ、タバコ吸うの?」思いっきりの笑顔で「車の中で言ってくれたら良かったのに!」と。

 

なんとトレスも喫煙者だった!トレスはずっと僕がタバコを吸わないと思っていて、道中ずっとタバコを我慢していてくれていたのだ。

 

トレスはタバコ仲間ができたみたいで嬉しそうだった。2人で一服してから、家に入った。

 

当時の僕は、助手席にタバコを吸わない人(車を持っていない子やロサンゼルスに遊びに来た子)を乗せていても、遠慮なしに車の窓を開けてタバコを吸っていた。

 

僕の車だったから、どこかで偉そうに車に乗せてやってるみたいな気持ちもあったと思う。カッコいいとさえ思ってたかも。

 

トレスらから見たら、僕は若い寿司職人でしかも外国人。少しは迎えに来てやってる、家に泊まらせてやっている、食事も食べさせてやってる、そんな態度が少しでもあってもおかしくない。

 

けどそんなところは微塵もなく、本当に丁重におもてなししてくれて、だだっ広いゲストハウスに、僕1人だけのために飲み物やスナックを用意してくれ、ゆっくり部屋で休んだらいいと。

 

あれから僕はタバコをやめて、この時の事を思い出した。僕の車に誰かを乗せている時の事を思い出した。

 

うーん、全然かっこよくないし、精神年齢低すぎて恥ずかしい!

 

 

この時のこともあって、産地はトレスの所じゃないかもしれないけど、僕の朝食には毎朝ピーカンを数つぶ食べるのが習慣。焙煎しながら、食べながら、この不思議な温もりの出会いを思い出す。

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